今日の映画はスティーブン・キング原作のホラー『ペット・セメタリー』。
古い映画ですが高校生の頃テレビで観て以来、お気に入りの作品です。
怖いのに切なくて、家族が愛するがゆえに狂気に陥らざるを得なかった哀しみが胸に迫り、クライマックスでは泣いてしまったのです。
あれから何年経ったかはあえて言いませんが、まあだいぶ年月が流れました…。
今回はそれ以来の鑑賞となりました。Amazonプライムビデオにて鑑賞!(※30日間無料で試せます>>>Amazonプライムビデオ)
スティーブン・キングは本作で脚本も手掛けています。
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Contents
『ペット・セメタリ―』
監督・出演・製作 基本情報
監督:メアリー・ランバート
出演:デイル・ミッドキフ/フレッド・グウィン/でニース・クロスビー
製作:1989年/アメリカ
▼スティーブン・キングによる原作
あらすじ
メイン州の田舎町ルドローの大学病院の院長に選ばれた医師ルイス・クリード(デール・ミッドキフ)は妻レイチェル(デニーズ・クロスビー)や2人の子供エリー(ブレーズ・バーダール)、ゲイジ(マイコ・ヒューズ)とシカゴから引っ越してきたが、家の前の道路を行きかう大型トラックに驚く。そんな彼らの向かいに住むジャド・クランダル(フレッド・グウィン)は、この道路で轢かれたぺットを葬るペットセメタリーの存在を教える。ペット・セメタリー : 作品情報 – 映画.com
感想(ネタバレあり)
久しぶりに観たのですが、今、観ても好みの作品でした。
80年代の映画なので古さは感じるものの、スティーブン・キング好きな人は観て損はない気がする。Amazonプライム会員なら無料で観られます。
以下はネタばれしつつ、思ったことをつらつらと書いていきます。
医者のルイスと美しい妻レイチェル、エリーとゲイジの二人の子供たち。そして飼い猫のチャーチ。幸せそうな一家が新居に越してくるところから物語は始まる。親切な隣人ジャドとも親しくなり、一家の新生活は希望に溢れているように思えた。しかし、家の前の道路を猛スピードで駆け抜けている大型トラックが不安を誘う。
そして、どこへ向かうのかわからない一本の小道。この道路と小道の先にあるものが、一家の運命を大きく変えてしまう。
耐えがたい悲劇に襲われたとき、その悲劇を回復させる手段があるとしたら?
自然の摂理に反しても、神に背いても、失われたものを取り戻したいと多くの人は願ってしまうのではないでしょうか?
自分だったらどうするか?
この映画の私の好きなポイント1つ目。
「自分だったら…。」と思わず考えてしまうところ。
幼い子供を目の前で失ってしまったら?
もしも、その子供を生き返らせることができるかもしれなかったら?
その手段を試してみたい、その気持ちに抗うことができるだろうか?
…難しいかもしれない。そう思ってしまうのです。
あの小道の先にあるのは子供たちがペットの死骸を埋葬する『ペット・セメタリー』(子供たちのスペル間違いがあるので「ペット・セマタリー」と表記されている)。さらにその先にある「ミクマク族」の埋葬地。
そこに死者を埋葬すると蘇ってくるのだという。生前とは別の”何か”に変わって。
愛息ゲイジを失った哀しみに暮れるルイスは、隣人ジャドからかつて起こった恐ろしい事件のことを聞き、忠告を受けながらも、なお、禁を犯してしまう。
ルイスの行動は愚かで浅はかではありますが、その心情は理解できるものがあります。序盤でゲイジのやんちゃな愛らしさを、存分に見せられた観客にとってもゲイジの死は悲劇です。
血まみれの幽霊パスコウ
この作品で好きなポイント2つめ。
それが血まみれ幽霊のパスコウ。
本作で、もっとも印象に残るキャラクターかもしれない。
ルイスが必死に命を救おうするが、残念ながら交通事故で命を失ってしまった青年パスコウ。
大型トラックにはねられ、頭蓋骨が割れて脳みそが露出した姿そのままで、ルイスの前に現れる。必死に救おうとしてくれたルイスを救いたいとの想いから、繰り返しルイスの破滅を止めようと忠告をしてくれる。グロテスクな外観なのに、優しい心の持ち主という特異なキャラ。
80年代製作の映画であるにも関わらず、2017年現在でもさほど違和感を感じないリアルさ。当時高校生だったの私には彼の登場シーンはめちゃ怖かったのよ~。直視できなかった。(って昔語りするおばちゃんみたいだな…)
そんなわけで細かなストーリーは忘れていたが、パスコウのことはしっかりと覚えていた。クライマックスは警告を無視するルイスを救おうとエリーやレイチェルに働きかけて大活躍を見せる。
脳をむき出しにして、血まみれの顔で笑顔を見せる。このギャップが好き。しかし、パスコウやジャドもルイスを止めることはできないのだ。
犯した罪の結果が更なる悲劇を招く。
蘇ったゲイジは人間ではなく、モンスターだった。
「遊ぼうよ。かくれんぼしよう。」
ゲイジはベッドの下に隠れて、ジャドをメスで切り裂き、喉元に食らいつく。今までゾンビものとして認識されていなかったのですが、この作品はゾンビものの1つと言えそう。
子供が怖い映画は、悲しさや切なさも入り混じって辛くなる。外観は愛らしい子供。傷つけるなんてできない…。
参考>>>子どもが怖い映画。大人を恐怖に陥れる怖い子供が登場するおすすめ映画。
▼もうそれはゲイジではない”何か”
愛らしい幼児が、医者である父親のかばんから拝借したメスを持って、襲い掛かってくるシーンは目を覆ってしまう。外観は傷ついていないのと、お葬式の時におしゃれをさせてもらってるので、ゲイジは生き返っても基本的には愛らしいんですよ。
そして悲劇はさらに続き、ルイスを心配して駆けつけたレイチェルもゲイジの「遊び相手」として惨殺されてしまう。ルイスはあれほどその死を嘆いたゲイジに、自ら二度目の死を与えねばならなくなる。薬剤を注射されたゲイジは「ずるいよ。」という言葉を残して動かなくなる。
我が子を手に掛けなければならない親の苦しみと絶望。
ルイスは神の摂理に反した報復を受けさせられた、ということなのかもしれない。
「時には死の方がいい。」
ジャドの言葉が心に響く。愛しい者の死は耐えがたい悲劇だが、死は抗うこと出来ない運命として受け入れるしかないのだ。
救いようもない愚かさ。
この映画はこれだけでは終わらないのです。
ゲイジとともにジャドの家に火を放ったルイスは、レイチェルの亡骸を抱き上げ、再び墓地へ向かう。
さっき死んだばかりだ。ゲイジとは違う。今度はうまく行く。
恐ろしいほどの希望的観測。救いようのない愚かさ。
深すぎる絶望は人を狂わせてしまうのか…。
無残にゲイジに切り刻まれた姿で蘇ったレイチェルとルイスは抱き合いキスを交わす。その手には包丁が握られていた。
夫妻の娘エリーが祖父母宅に預けられて難を逃れたことが幸いですが、この後レイチェルが再び死を与えられる運命にあることを思うと、ルイスの深い悲しみが犯させた罪は重いものだったと言えそうです。
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まとめ&その他気になったこと。
ペットのチャーチはぬいぐるみ感が満載だったけど、パスコウやラストのレイチェル、レイチェル姉の特殊メイクは本当によく出来ていたと思う。
前半の生きている愛らしいゲイジと後半のギャップは久しぶりに観ても胸が痛い。本作のみならず『ルームメイト』や『バタリアン』『ゆりかごを揺らす手』など、10代の頃に観た懐かしい怖い映画は今でも思い入れが深です。
ゲイジを演じたマイコ・ヒューズはまだ役者を続けており、監督業もこなすらしい。
パート2もあります。しかもあのエドワード・ファーロング主演。イマイチみたいですが…。
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